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課題3:短すぎる住宅建築の寿命 提案3:良質な賃貸住宅が社会資本化する
一部の優れた住宅を除いて、戸建住宅や集合住宅が取り壊され建て替えられていく様は、あまりにも早くその役目を終えてしまったむなしさが残ります。なぜ壊されるのか。耐久性が無かったのか、時代について行けなかったのか、機能が発揮できなくなったのか。いずれにしても存続させる価値が無くなったのでしょう。140年以上続くパリ市街地の建物(賃貸集合住宅がたくさんあります)に比べると、地球環境保護の面からも、早期の建替えは環境破壊に繋がると言わざるを得ません。建物の寿命を永らえさせるものは何か、持続可能な建築とは何か、真剣に問われねばなりません 丈夫で長持ちするハードな品質と、住み方や暮らし方、使われ方の変化に追随できるソフトな品質が備わっていないと、建物の寿命は保てません。住宅の基本は快適性です。都心型住宅では日当たりが悪い、通風が悪い、眺望が悪いということが利便性だけで相殺されてはいけません。そのためには優れたアイデアが必要です。また、集合住宅の基本は共生ですから、お互いに助け合う生活のできる、ゆとりのある広さが住戸や共用部には必要です。賃貸住宅は入居者へ暮らしのサポートサービスを継続できることが、分譲・所有住宅との大きな相違点です。医療機関や福祉サービス、ホテルや他のサービス業とのネットワーク構築などのソフトも盛り込めます。このようにハードとソフト両面の品質と、サービスを向上させるアイデアと努力があって、始めて建物は長寿命化し、社会資本化するのです。


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